シェアハウス専門ポータルサイトのスタッフによる、シェア生活を楽しむための探検レポートブログ。東京、神奈川、千葉、埼玉、 そして全国各地のシェア賃貸住居をひたすら探検する専門ポータルサイトの隊員達。明日はあなたの物件へ・・・!?
三島の新しい暮らしかた。
2016年3月、静岡県三島市にオープンした全13室の「classroom」。
それまで幼稚園だった建物を改修してつくられた、ユニークなバックグラウンドを持つシェアハウスです。
デザインを手がけたのは、インテリアから住宅、複合施設などの多岐にわたる仕事に携わり、第一線で活躍する建築家。
大胆に空間を切り取りながら、オーダーメイドの家具や調度品をちりばめて、スタイリッシュな住宅に仕上がっています。
教室だった場所はリビングに、園庭はハーブが植栽されたウッドデッキテラスに様変わり。
園舎だった当時の素材も多く生かされていて、どこか懐かしさを感じる一面も見どころのひとつです。
テーマは、「幼稚園の持っている記憶をサイクルさせて豊かに暮らすこと」。
長年、建物に寄り添ってきた大きな桜の木も、春になれば華やかな彩りを暮らしに添えてくれると思います。
今回訪れたシェアハウスは、市内からすこし離れた郊外に佇んでいます。
一帯は、丘の上にある国立研究所を、囲むようにして形成された住宅街。数棟の市営住宅がならぶ、わりとファミリー層の多いエリアです。
ゆるやかな坂道に沿って建てられた長方形の建物が、今回のお目当て。
今のところ(2016.4現在)は真っ白な外壁ですが、徐々に蔦で覆っていく予定だそうです。
玄関脇の外壁は、レンガ調の仕立て。
木製のポストは、もともと園児たちの靴箱だったとか。子ども用で大きな靴が入らなかったため、ポストとして再利用しているそうです。上部には、真鍮で作られた、シェアハウスのシンプルなサインが取り付けられています。
正面玄関は、全面がガラス張り。
ドアの脇には、こちらも真鍮の板で縁取られたカメラ付きインターホンが設置されています。
それでは、ドアを開けて内部へと進んでみます。
土間と呼ぶには違和感を感じてしまうほど、贅沢な広さをもった玄関スペース。
左手の段差は階段ではなくベンチで、登っても突き当りのためご注意を。共用スペースのひとつですが、詳しくは後ほど。
壁に取り付けられた、オープンな靴箱。
ひとり当たりの収納スペースは2段のつくり。室内履きとお気に入りのシューズを1足ずつの組み合わせが、基本になりそうです。1段はそこそこの高さがあるため、ハイカットのブーツも収められそう。
壁一面の窓ガラスからたっぷりの陽が降りそそぐ、明るい雰囲気。
屋外とつながる開放感によって、室内の広い印象がさらに高められている気がします。
玄関を上がった先の、古材の敷かれた味わいのある廊下。
メインの共用スペースは、リビングが1Fと2Fにひとつずつ、キッチン&ダイニングが2Fに設けられています。
それでは、まずは2Fのリビングへ。
フロアの移動は、建物の中央に位置する階段を使います。
実際に上ればすぐにわかると思いますが、階段のステップは低めのつくり。
園児が上りやすいよう設計された建築当時のものを、そのまま残したのだとか。
階段を上がって、左手すぐにリビング。
専有部のならぶ廊下とは、大きな本棚で仕切られています。
園舎時代は教室だった場所が、シェアハウスのリビングに。
もともと敷かれていたリノリウムの床面を生かし、スタイリッシュな空間に仕立てられています。
家具のほとんどは、住宅の雰囲気に合わせて造作されたオリジナル。
ハードな躯体に囲まれているものの、木のやわらかな色合いによって温かい雰囲気があります。
壁付けのTVは、3D映像も視聴できる最新のもの。
ただ、専有部と隣接しているため、音量は控えめにしたほうが良いかもしれません。とはいえ、映画好きには心惹かれるポイント。
TV側からくるりと振り返れば、フロアの全貌が明らかに。
奥に見えるのは、キッチン&ダイニング。もともと数室に分けられていた空間を、ひとつながりにした設計です。
シェアハウスだけでなく一般的な住まいでも、こういった間取りはあまり見かけません。住宅ではない素材から生まれた家だからこそ、作り出すことのできた間取りなのかなと。これまでとすこし違うくつろぎや刺激を、発見することができるかもしれませんね。
これから実際に住まわれる入居者さんの使い方や、暮らしぶりが気になります。
ベンチと一体になった、ひときわ存在感を放つビッグサイズの本棚。
本に限らず、編みものや木工、イラストなど、クリエイティブな趣味を持つ人は、こちらに出来上がった作品ディスプレイしてみるのも有りだと思います。 全ての棚が埋まりきれば、リビングの表情もがらりと変わりそうです。
ふと足元を見ると、床にはオルガンの置かれていた跡が。
運営事業者さんに聞くと、「オルガンというキーワードとともに、どことなく自分自身のなかにある懐かしさを感じてもらえれば」と、あえて残したそうです。
暖かな陽ざしを感じながら雑誌を読みふけったり、チェアに体をあずけてのんびり過ごしたり。
リビングは、コミュニケーションを楽しむことより、自分の時間をマイペースに過ごしたいときに合いそうな雰囲気です。
リビングの反対側に設けられた、キッチンと一体のダイニング。
細長いテーブルは、10人以上でらくらく囲める大きなサイズです。
アウトドア感を持つキャンバス生地のチェアが、空間の隠れた主役。
背もたれのあるタイプとスツールの2種類が、合わせて12脚ほどならんでいます。
食事はもちろん、仕事の片付けやパーティーなど、様々なシーンで使い勝手の良い感じ。
卓上を照らす照明器具も特注品。
なかをのぞくと、暖色系の蛍光灯が取り付けられています。
空間は全体的に明るすぎず、落ち着いた照明のトーンで統一されています。日が暮れると、さらにムーディーな雰囲気になるはず。
大きな棚は、食器や食材を保管するスペースとして。
今のところ、専有部ごとに場所が区分けされているわけではないそうです。
生活感の出やすいオープンな収納ですし、整理整頓を心がけたいところ。
続くキッチンも、フルオーダーメイド。
シンクと3口のIH式のコンロが、ひとつずつ設置されています。
天板の素材はモルタル。
独特の波模様は、専門の職人による手仕事。艶々とした上品な趣きです。
専有部の数を考えると、シンクとコンロの数にやや物足りなさを感じる場面があるかも。
とはいえ、作業台スペースには幅があり、キッチン全体の空間も広め。配慮し合えば、複数名で肩を並べながら料理することができそうです。
一方、調理器具や家電は充実しています。
シンク下の収納は、プッシュすると押し出されるタイプ。前板に取っ手を付けないフラットなつくりで、スタイリッシュに仕上げられています。
食器洗浄機も備え付け。
後片付けの手間が省けます。ただし、入れっぱなしの放置は要注意。
キッチンのとなりにならぶ、調理家電。
オーブンレンジや炊飯器など、ひととおり揃っています。棚には空きスペースがあるため、ホットプレートなどをお持ちであれば、共用で使うアイテムとして置いてみては。
緑の引き戸をスライドさせると現れる、大型の冷蔵庫。
1台しか無いため、料理をよくする人は、自室に冷蔵庫を持ち込むと良さそうです。
ダイニング側へと視線を移せば、横幅はなくとも、開放感を感じる眺め。
天井は抜かれて、代わりに格子が取り付けられています。木の暖かみが増した感じがします。
コンロの前に立てば、目の前に広がる自然豊かな景色。
シャンとした気持ちになり、なんとなくいつもより野菜多めの献立にしたくなるような。
各照明のON/OFFは、トグルスイッチで切り替えます。
インダストリアルな装いに、グッと心を掴まれてしまうメンズも多いことかと。
幅広の掃き出し窓の外は、バルコニー。
リビングやダイニングと平行して設けられています。
全窓を開放すれば、内外の境目の無いひとつながりの空間に。
重量のある大きな窓ですが、滑車の性能が良いためか、それほど重みを感じること無くスルスルと開くことができます。
バルコニーというよりは、まるで観光地の展望台を思わせる空間。
柵の代わりにカウンターを設けた、大胆な設計です。
丘の上から眺める、三島の豊かな自然のパノラマ風景。
丸太のスツールに腰掛けて、カウンターに肘をついて。
何も考えずにぼんやりと過ごすだけでも、いいリフレッシュになりそうですね。
続いて、1Fの共用スペースを見てみます。
階段のとなり、先ほどスルーしてしまった、もうひとつのリビングが設けられています。
テイストは2Fとほぼ同じ。
3人掛けのベンチが2カ所に設置されています。
ベンチの足元に取り付けられた、電源コンセント。
入居者の多くは2Fのリビングに足を運ぶことになるはず。 パソコンを開いて何か作業に集中したいときにぴったりな、ほどよい人の気配と静けさを感じられる空間になりそうです。
天井から吊り下がるペンダントライトも、鉄のプレートを用いたオリジナルです。
テラスに足を運べば、大きな桜の木が目の前に。
春には、薄紅色の景色がテラスいっぱいに広がることかと。 下からではなく真横から眺める、斬新なお花見を楽しめそうです。
こちらは玄関のとなりに設けられたフリースペース。
使いどころをイメージしにくいですが、実際に暮らすなかで様々な用途が生まれてくるかもしれませんね。
たとえば高鬼やドロケイの隠れ場所として、なんて。
それでは、各フロアの水まわりを見ていきます。
1Fはシャワールームが2室、バスルームが1室。2Fには、それぞれが1室ずつ設けられています。
脱衣室は広く、スムーズに動けそうです。
バスルームはオーソドックスなタイプ。
浴槽も大きく、足を伸ばしてゆっくり温まることができます。
洗面台は1Fに4台、2Fに2台。
13室の規模感であれば、順番待ちをすることもない設備数かと。
トイレは各フロアに2室ずつ。
1Fは玄関付近に、2Fはリビング側とキッチン側に設けられています。
続いて、各専有部。
コンパクトな間取りでも約9畳、広いタイプであれば約14畳と、いくつかのバリエーションが用意されています。
まずは104号室。
ドアノブは真鍮製で、扉のカラーパターンは全部で4種類あります。
室内は、古材とコンクリートの素材感がにじみ出るハードボイルドな案配。
メンズ好みの色合いは、鉄や黒革を用いた家具がよく似合いそうです。照明も白色よりは電球色。インテリア好きにとっては、スタイリングしがいのある空間なのかなと。
天井が高く、面積以上の広さを感じられるのもポイントです。
窓に目を向けると、そこにも広がる三島の眺望。
大きな掃き出し窓を開けば、さわやかな空気が流れ込みます。 窓の向きは東です。
たまにはカーテンを開いたままベッドに入り、日の出とともに清々しい朝を迎えてみるのも、実に心地良さそう。
ベランダの幅は広く、テーブルやチェアを置くこともできます。
11.3帖の105号室。
天井がキレイに整えられているため、さっぱりとした印象です。
ベランダはありませんが、室内だけでも十分な広さ。窓は道路に面していますが、人通りは多くありません。外からの視線が気になることもなさそうです。
スクエア型のシンプルな間取りは、さまざまな家具に合わせやすく、部屋づくりもイメージしやすいと思います。
こちらは2Fの廊下。
リビングやキッチンに沿って、専有部がならびます。
専有部のドアにデザインされたルームサイン。
ステンシル風のお洒落なテイストです。
201号室は、およそ10.4帖。
ひとり暮らしでは十分な広さですが、それでもトップから数えると3番目。 ベッドやデスク、大きめのソファを置いても、なおスペースが余りそうな予感がします。
空いた場所にキャンパスを立てたり、DJブースを置いたり。はたまた、映画鑑賞用のプロジェクターを設置するなど、趣味に勤しむ部屋として作りこんでみるのも楽しそうです。
床材の表面は塗装せずに、素材をそのまま生かしたラフな仕上がり。
自室で過ごす際には、スリッパが必要となりそうです。とはいえ、プリントされたシートより断然味わいがあります。多少ラフに家具を移動しても、跡が気にならないのもメリットかと。
ベランダから庭の桜を望められるのは、こちらの部屋のみ。
ちょっと得した気分になります。
202号室は、全室のなかでも特に広い13.7帖。
足元に設けられた小窓の存在がユニークです。
カーテンレールも特注品。
レールに輪っかを通すことができないため、フック式のランナーといった、すこし珍しいものを使うことになるかもしれません。
部屋づくりでは、袖壁で仕切られたスペースと小窓の脇の凹んだスペースの使い方に、クリエイティブさを発揮したいところ。
階段を上がって屋上へ。
ステップを上がり切ると、ドーム型の個性的な空間が現れます。
そういえば、通っていた学校の体育館の天井も、こんな感じでした。
屋上につながるドアの手前は、ランドリースペース。
洗い終わったらそのまま屋上で干すこととのできる、使い勝手の良さそうな場所に設置されています。
リビングとダイニングを合わせた面積よりも、さらにひとまわりほど広い屋上スペース。
ぐるりと360°、遮る建物の無い眺めによって、開放感がさらに引き立てられている気がします。
雲で隠れてしまっていますが、北西には富士山の姿も。
よく晴れた日には、遠くの伊豆の山々までくっきりと見えます。
日が暮れれば、満点の星空だって見られるはず。
せっかくなのでこんなアプリを使って、入居者同士で天体観測部を作ってみるのも楽しそうです。
最後に、庭園スペースを見ていきます。
玄関脇の階段を降りた先にあります。
もともと運動場として使われていた場所に、ウッドデッキを敷設。
長さの異なる角材を遊歩道のように並べた、ユニークなスタイルです。
鉄のレールと合わせて、まるで線路を思わせる一角も。
実は、木の間にハーブなどを植えた菜園スペースになっています。
こちらで育ったものは、もちろん料理などで自由に使っても大丈夫だそうです。
駐車場は13台までOK。
土地柄、マイカー(もしくはバイク)をお持ちのひとも多くいるはず。
費用は無料で、車持ちでシェアハウスを諦めていたひとも、気軽に入居を検討することができると思います。
最寄り駅は、各線・三島駅。
東京駅まで新幹線通勤しているひとも多く、朝の時間帯はサラリーマンや学生でホームがいっぱいになるとか。
片道45分で、乗車時間だけを見れば確かに検討できる範囲。往復の90分はラッシュも無くゆっくりと座れ、その時間を読書や仕事にあてて有効活用している人もいるそうです。
車を使えば、伊豆や箱根も1時間かかりません。温泉とランチを堪能しに、日帰りで気軽に足を運ぶことができます。
駅前にはひととおりの商店が並んでいますが、住宅周辺にも、コンビニやスーパー、ドラッグストアなどが徒歩圏内に店を構えています。
運営管理をするのは、「加和太建設株式会社 ピタットハウス三島店」さん。
建設や土木の事業を主に取り組む会社で、大規模な商業施設・公共事業・集合住宅から道路建設まで、広く手がけています。
こちらの物件と同時期に、BOOK OFFと共に企画したシェアハウスをオープンさせるなど、三島市で新たな展開を積極的につくりだそうとしています。 若いスタッフさんも多く、試行錯誤をしながらではありますが、誠実に運営管理している印象です。
三島のシェアハウスを心待ちにしていた方は、コチラからお問合せをどうぞ。
家のおとなりさんは、国立の研究所。
専門は遺伝子で、過去には桜の研究者もいたとか。
そのため、構内には、研究のために全国から集められた200種類の桜が植えられており、さらにこの研究所で生まれた新種の桜もあるそうです。
毎年、春先には一般公開もされているとのこと。入居した際には、一度訪れてみたいですね。
(ソン)
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